脊柱管狭窄症とは?原因と改善方法をわかりやすく解説
病院でレントゲンやMRIを撮り
ボロボロになっている骨の状態を見せられながら
『脊柱管狭窄症』と診断され、びっくりしていませんか?
正しい知識を持つことで
過剰な不安を感じることもなくなり
あなたの状態にあった治療を選択できるようになります。
原因から改善方法まで徹底解説していきますので
お悩みの方は是非最後までご覧ください!
目次
- ○ 脊柱管狭窄症とは?
- ○ 脊柱管狭窄症の症状
- ・特徴的な症状:間欠性跛行(かんけつせいはこう)
- ・気をつけたい間欠性跛行に似た疾患
- ○ 脊柱管狭窄症と腰痛は関係ない?
- ○ すぐにでも病院に行ったほうがいい脊柱管狭窄症の症状
- ・危険な脊柱管狭窄症の症状①:下半身に力が入らなくなるパターン
- ・危険な脊柱管狭窄症の症状②:おしっこやうんちがコントロールできなくなるパターン
- ○ 脊柱管狭窄症の病院での基本的な対応
- ・脊柱管狭窄症の保存療法について
- ・脊柱管狭窄症の手術はどんなもの?
- ○ 手術のリスクは?
- ○ なぜ脊柱管狭窄症は手術をしても再発をしてしまうのか?
- ○ 自分で脊柱管狭窄症の症状を緩和させる方法は?
- ・脊柱管狭窄症の症状を自分で改善する方法
- ・脊柱管狭窄症の予防方法
- ○ 整体やカイロプラクティックは脊柱管狭窄症に効果的?
- ○ 【全国で対応可能】ご案内
脊柱管狭窄症とは?
脊柱というのは背骨のまとまりのことを指します。
その中には脊髄(せきずい)と言われるとっても大切な神経の束が通る穴があり
そこを脊柱管と言います。狭窄は文字通り狭くなってしまうこと。
神経の通り道が狭くなるせいで多様な症状が出てしまいます。
脊柱管狭窄症の症状
特徴的な症状:間欠性跛行(かんけつせいはこう)
脊柱管狭窄症の症状として最も特徴的なものが『間欠性跛行』と言われるものです。
間欠というのは一定の時間をおいて起こったりやんだりすることをさします。跛行はビッコです。ビッコって若い世代は聞き慣れないかもしれませんね。足をひきづることです。
特徴的なのが、前屈みになると痛みが和らぐことです。
前屈みになると当然腰椎が前に倒れますので、椎体や椎間板の部分には圧力がかかりますが(ヘルニアの人は前屈みになると痛い人が多い)、脊柱管の部分は一時的に広がって、狭窄が取れるので足の痛みや痺れがなくなってまた歩き出せる。という方が多いです。
気をつけたい間欠性跛行に似た疾患
似た症状を引き起こすもので多いものが
閉塞性動脈硬化症と言われる血管系の疾患です。
図の様な症状を起こします。
特に下肢の方に血流が行かなくなって、冷たさを感じ、ひどくなると痛みに。
さらに悪化すると、潰瘍が出来てボロボロになります。
どんどん黒くなっていき、いずれは壊死→切断となる怖い病気です。
脊柱管狭窄症との見分け方は、休む時の姿勢です。
一定の時間で自然と回復することが多く
前屈みになってはじめて楽になる脊柱管狭窄症とはここが大きく違います。
ご自身でも簡単にできるチェック方法があります。足の動脈の拍動を触ってみてください。
特に足背動脈と、後脛骨動脈と言われる箇所で
通常はドクドクと感じるものが感じにくくなってしまっている人は要注意です。
お悩みの歩行時の足の痛みやシビレ感は脊柱管狭窄症ではなく閉塞性動脈硬化症かもしれません。
この場合は整形外科ではなく循環器内科でみてもらうことをお勧めします。
脊柱管狭窄症と腰痛は関係ない?
症状の中で気になるのは腰痛に関してだと思いますが
実際に『腰部脊柱管狭窄症診療ガイドライン2021 改訂第2版』による
最新の診断基準では
①殿部から下肢の疼痛やしびれを有する
②殿部から下肢の症状は、立位や歩行の持続によって出現あるいは増悪し、前屈や座位保持で軽減する
③腰痛の有無は問わない
④臨床初見を説明できるMRIなどの画像で変性狭窄所見が存在する
とされています。
興味深いのが③の腰痛の有無は問わない。という点です。
つまり病院では
脊柱管が狭くなってしまうことによる神経組織や血流障害で起きている痛みなのか
筋肉による整体などで治せるような痛みなのかを見分ける方法がないということです。
なので、あなたが脊柱管狭窄症と診断されていても
実は腰痛などの症状に関しては
原因が他にある可能性もあるということです。
ただ、とはいえ、明確にこの症状が出ている時は病院に行ったほうがいいというものもあります。
すぐにでも病院に行ったほうがいい脊柱管狭窄症の症状
危険な脊柱管狭窄症の症状①:下半身に力が入らなくなるパターン
これは腰の部分の運動神経が障害を受けてしまっている可能性があります。
力が入らない筋力低下の状態までなってしまっていると
しっかりと病院で診断を受けた方がいいです。
神経の障害は日に日に悪くなってしまうことが多く
オペをしても治せない状態になってしまうこともあります。
下手に整体やカイロプラクティックと言われるところに行くと時間経過とともに症状が悪化する場合があります。
チェック方法としては
爪先立ちやかかとだけで立つことができるかどうかです。
これができないならマッサージや整体はオススメせず、病院に行くべきです。
危険な脊柱管狭窄症の症状②:おしっこやうんちがコントロールできなくなるパターン
これは脊柱管狭窄症の末期で起きる可能性があります。
腰や仙骨周りの神経が圧迫されてしまうことにより
膀胱や直腸に関わる神経が問題を引き起こし排尿・排便のコントロールが効かなくなります。
こうなるとすぐにでも整形外科に行き、お医者様の診断を受けることが大切です。
できるだけ早ければ早いほどいいので
整体院やマッサージなどには行かず、必ず病院にいきましょう。
脊柱管狭窄症の病院での基本的な対応
では病院ではどんな処置が多いのかですが
基本的には「手術療法」と
手術をせずお薬やリハビリでなんとかする「保存療法」にわけられます。
脊柱管狭窄症の保存療法について
保存療法としては、僕が勤務していた整形外科などでは主に
・局所麻酔剤などを注射する神経ブロック
・鎮痛薬や血行を促進する薬などによる薬物療法
・コルセットなどを装着する装具療法
・腰回りの筋力を維持して症状を緩和するためのストレッチやリハビリテーション
などがあり、症状が軽い場合や適切な保存療法が施されれば改善することもあります。
保存療法を続けても改善しない場合や、症状が悪化して歩行や日常生活に支障を来たす場合、上記の危険な状態の場合には手術が検討されます。
脊柱管狭窄症の手術はどんなもの?
大きく分けて脊柱管狭窄症の手術には
除圧術と固定術の2つの方法があります。
除圧手術は脊柱管を圧迫している骨や靭帯や椎間板と言われるクッションを削り、
脊柱管の圧迫を除去する方法です。
除圧手術の中でも
切開をして行う従来の方法と
内視鏡を用いて脊柱管を広げる小さな傷で身体への負担が少ない手術方法があります。
内視鏡を用いた手術が現存するもっとも侵襲の少ない手術方法です。
固定術は、背骨にぐらつきがある場合やすべり症も併発し背骨のずれが大きい場合、腰痛が強い場合に行われます。
固定術は、通常多くの場合大きく腰を切開する必要がありますが
近年は小さな傷で行う方法や、内視鏡を用いた身体の負担の少ない固定術も可能になっています。
手術のリスクは?
当然ながらリスクはあります。
神経を傷つけることによる下肢の麻痺や排尿・排便障害
感染による術後の炎症など、合併症が起こるリスクもあります。
ただそれより問題となるのは
『脊柱管狭窄症の再発』であると考えています。
Boston, Brigham and Women's Hospitalのリウマチ専門医であるJeffrey Katz博士らが
脊柱管狭窄のために除圧手術を受けた患者さんを7~10年後に追跡調査したところ
1/4の患者が再手術を受け、1/3が重度の腰痛を訴え、半数以上が2ブロック程度の距離も歩けないことが明らかになりました。
しかもこれはその病院で追跡調査ができた事例になるので
再発して我慢している例や、それこそ整体などにかよっている場合を除いた数字になるので
実質もっと多くの方が症状の再発を起こしている可能性が高いです。
外科や整形外科で勤務経験のあり
腰痛専門の整体院を長く経営している僕の目からみて多い再発のパターンは
オペをした腰の骨の上下の骨でまた狭窄が起こってしまうパターンです。
例えば上の写真だと
固定している腰の3番目と4番目の骨は固定術を施されているので
当然動くことはありませんが
2番目と5番目の腰の骨の部分で
また同様に狭窄が起こってしまって
腰の痛みや足の痺れを引き起こす例がとても多いです。
なぜそんなことが起こってしまうのでしょうか?
なぜ脊柱管狭窄症は手術をしても再発をしてしまうのか?
脊柱管狭窄症の『根本原因』を解決していないからです。
脊柱管が狭くなってしまい
前述した症状が起きてしまうことは原因ではなく、結果です。
なぜそもそも背骨の隙間が狭くなってしまうのか?
原因は『腰(腰椎)の動きすぎ』にあります。
腰は重たい頭や上半身を支えなければなならない部分であり
基本的に動きはとても少ない部分になります。
解剖医学的にも
腰椎は前屈10度、伸展3度、回旋はごくわずかとなっており
※腰椎の解剖とキネマティクス 松尾庸平より抜粋
動きすぎてはいけない部分になっています。
その代わりに腰の上下の関節である胸椎や肩甲骨、股関節が動いてくれることによって
負荷を分散しています。
しかし、デスクワークや重労働、日々の疲労の蓄積などにより
肩甲骨や股関節周囲の筋肉が緊張を起こし動かなくなることにより
代わりに腰が動きすぎてしまいます。
ずっと長い期間動きすぎてしまいボロボロになると
結果として脊柱管が狭くなり症状を起こすのが
脊柱管狭窄症の『本当の根本的な原因』なのです。
手術をしたところで
術後のリハビリはありますが
股関節や肩甲骨といった正しい体の使い方まで伝えられず
同じような生活習慣を送ってしまうと
数年経ったときに再発してしまうのは火を見るより明らかです。
自分で脊柱管狭窄症の症状を緩和させる方法は?
ここでは
痛みや痺れを自分で多少なりとも改善する方法と
脊柱管狭窄症にならないように予防する方法をお伝えします
脊柱管狭窄症の症状を自分で改善する方法
とにかくまずは股関節の動きを取り戻し
腰の骨にかかる負荷を減らすのが絶対に必要です。
やり方としてはできれば
テニスボールを用意してください。
100円ショップとかで売っているもので大丈夫です。
家にない場合は瓶の底のような
少し硬くて、丸い形状のものであれば大丈夫です。
ご準備いただけたら
①仰向けに両膝を曲げて寝る
②お尻の押すと痛気持ちいいところを探してボールをセット
③セットされている足だけを横に倒して深呼吸をゆっくり5回繰り返す
これを朝と夜欠かさず行ってください。
少しずつお尻の筋肉の緊張がほぐれて
腰の痛みや足の痺れが改善される方が多いです。
少しわかりにくいと思うので
こちらの動画もご参考になさってください。
脊柱管狭窄症の予防方法
予防方法はシンプルなもので、スクワットがいいです。
お尻の筋肉を鍛えてあげて
正しく動くようにしてあげるだけで大きな予防になります。
①肩幅より少し大きく足を開いて立ちます
②目線の高さに腕を上げます
③膝が爪先より前に出ないようにゆっくりお尻を下ろします
④ゆっくり10~20回ほどを毎日繰り返しましょう
筋肉痛が強かったり、腰に痛みを感じるような時は
むりをせずやめましょう。
整体やカイロプラクティックは脊柱管狭窄症に効果的?
前述した危険な脊柱管狭窄症の症状が出ていない状態で
全身を見て正しくアプローチしてくれるようなところであれば
脊柱管狭窄症の症状の改善が見込めることは多々あります。
骨や変形自体はどうしようもありませんが
・腰が痛い
・足が痺れる
・歩ける距離を伸ばしたい
といったお悩みは解決されるかもしれませんので
勇気を持って一歩踏み出してください。
もちろん「腰痛専門」整体院である私が総院長を務める
整体院札希-さつき-も全力であなたをサポートいたします。
【全国で対応可能】ご案内
最後に少しご案内をさせてください。
「腰痛専門」整体院札希-さつき-では脊柱管狭窄症の方の施術も
自信を持って対応致しております。
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脊柱管狭窄症の根本的な症状の改善を行います。
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ご案内しておりますのでぜひお気軽にお問い合わせください。
無料相談も受け付けております。
整体院札希-さつき-は現在
北海道:札幌、旭川
東京:門前仲町、立川
埼玉:南浦和
神奈川:センター北
に店舗がございます。
こちらからお近くの店舗をご確認ください。
あなたの症状が少しでも早く改善されることをお祈りしております。